入れ歯

入れ歯治療へのイメージ

入れ歯は“義歯”ともいいますが、もともと歯のあったところを補うもので、義手や義足と同じように取り外しができる装置です。 治療方針を決める際、いくつかの選択肢を提示すると、「入れ歯はちょっと…」と敬遠されることがあります。おそらくそれは、入れ歯に対して“高齢者がするもの”というイメージが強いからだろうと思いますが、実は入れ歯にメリットもあるのです。

入れ歯のメリット・デメリット

入れ歯のデメリットは、取り外しの手間がかかることです。目につけるコンタクトレンズのように、朝起きて装着し、夜寝る前に外します。そして食後には、その都度外して洗うほうが清潔です。 そして入れ歯のメリットは、低侵襲で受けられる治療ということです。自身が本来持っている歯に負担が少ないのです。バネのかかる歯に引っ掛かりを作るために少し歯を削ることはありますが、土台となる歯をぐるりと大きく削る必要のあるブリッジや、骨に埋入するインプラントに比べると、型を取るだけで受けられる最も侵襲の少ない治療です。

周囲の人に入れ歯と気づかれないノンクラスプデンチャー

カウンセリングの時間を十分に取ってお悩みやご希望をしっかりとお聞きします

一般的な入れ歯は、バネの部分が銀色にキラリと光ります。それは、保険で作る入れ歯にはいろいろな制約があり、使える材料も限られるため、どうしても金属のバネを目立つところに作らざるを得ないことがあるからです。 しかし近年、歯科材料の進歩から、バネの目立たないノンクラスプデンチャーというものができるようになりました。ノンクラスプデンチャーは、保険の入れ歯のバネにあたる部分が、歯ぐきになじむピンク色をしています。ですから、装着していても周囲の人に入れ歯と気づかれることはないでしょう。ノンクラスプデンチャーは自費治療ですが、見た目が気になる方には是非おすすめの治療法です。

歯を失ったときの選択肢

むし歯や歯周病などで歯を失ったとき、そこに歯を補う選択肢として、インプラント・入れ歯・ブリッジがあります。 日本人の健康寿命が延びたことや、インターネットが普及して一般の方でも多くの医療情報に触れられるようになったことで、一昔前に比べてインプラントを選択する方が増えました。そしてインプラントを選んだ方は、見た目が良いことや固定式で自分の歯と同じように噛めることをインプラントのメリットとして挙げられます。

もちろんインプラントは、とてもいい治療法です。しかし、インプラントもメリットばかりではありません。自分の歯のように、いえ、それ以上にメンテナンスやセルフケアが必要です。 また万が一、老後寝たきりになった場合、義歯ならはずして洗えます。しかしインプラントの場合、十分に口腔ケアができなければ、その周りに汚れがたまり、そこが大きな感染源になることもあるのです。 歯を補うインプラント・ブリッジ・入れ歯にはそれぞれメリット・デメリットがあります。それらを十分に理解したうえで、最良の治療を選択なさってください。